オーストラリアからの新たな建築家：建築家Clare Cousinsは、モーニングトン半島のある家族の家に、支柱の上に建てた木製フレームのゲストハウスを増築し、拡張させた。
Clare Cousinsは、新しいリビングルームと追加のベッドルームを、1階建てのビーチハウスに建て増しするよう依頼された。「既存の家を壊す、あるいはリフォームするというよりは、私達の試みは建物をそのままの形に残し、新しい別館をデザインして隣接させることでした。」と説明した。
高さのある新しい棟は、もともとの家より上の階に設置され、その真下には2台の車が格納できる駐車場がつくられた。
「規定のプランでは、2階の構造は駐車場か倉庫の上に設置するしかなく、そのことが、高さのある’竹馬’のデザインをもたらしたのです。」とCousinsは述べた。
透明のポリカーボネートで囲われた階段が、既存の家と増築部分をリンクさせ、新しい建物と古い建物の間に、明るい接合部分を作りだしています。
このエントランスは、リビングとキッチンを統合した新しい棟の中心部分に通じている。ベッドルームとバスルームは南の端に隠れる形で設置され、一方バルコニーは、北側のファサードから外側へせり出し、アウトドアのダイニングスペースとして活用できるだけの十分な広さがある。
木製のボードがインテリアの壁や天井に貼られ、それはさらにキッチンキャビネットを作る際にも使用された。
モーニングトンのビーチハウスは、Dezeenで最近特集した、オーストラリアでのいくつかの住宅プロジェクトの一つだ。その他の記事には「砂丘の形をした住宅」や「しっくい仕上げを剥がしてリフォームしたコテージ」などがある。
Photography is by Shannon McGrath.
Clare Cousinsからのプロジェクト解説
モーニングトンのビーチハウス
1970年代のビーチハウスに建て増しされた、木製の新しい独立した別棟は、この建物のオーナーに、メインハウスからの隠れ家を提供する。古い部分と新しい部分との結合部分を際立たせ、自然素材を用いることで元々の環境への適合性と結びつけ、周辺への影響とコストを最小限に抑えながら、最大限の効果を生み出している。
この新棟は、木造のビーチ小屋がもつ観念を追求している。そこには、その環境における経験から、周囲との親密な関わりがあり、光や影そして風と語らう喜びがある。コンパクトな新築部分（48平方メートル）は、ファイバーガラスで覆われた連結部分を通って、もとの家へと繋がっている。その連結部分はまた、新しい入口としての役割も果たす。この新しい入口は夜には照明で明るくなり、来る人達を歓迎する標識灯としても機能する。木製のデッキ、未加工パイン材の間柱、そして正確な施工が、この増築における飾り気のない工法をたたえている。
選出された素材は必要最小限の断熱性能を持ち、中にいる人に外の光と温度を伝える。こうした自然に対する「自覚」が、古い場所と新しい場所との変わり目を、より強調している。この新棟と住居は、夫婦にとっても家族にとっても居心地の良い、リラクゼーションやエンターテイメントなどの多目的なスペースを提供している。
Ground floor plan - click for larger image
First floor plan - click for larger image
