こちらは建築会社OMAが手掛けている台湾の台北で建築が始まった芸術センターの最新草案です。
完成すると、波形にうねったガラスの外観と宙に浮いた球体の周りに3つの劇場が出来ます。
3つのホールのうちの1つ“プロセニアム・プレーハウス（劇場）”は丸い形をしていて、ほんの少し非対称のグランド・シアターと繋げて長さ60メートルの舞台のあるホールにすることも出来ます。
2015年の開業を予定しています。
OMAは2009年にデザインコンペを勝ち抜きました。当時のDezeenの記事をご覧いただけます。
以下はOMAからの情報です：
台北の新しいスーパー・シアターの建築が始まる
本日、台湾の台北にOMAが設計した台北芸術センター（Taipei Performing Arts Center=TPAC）の建設が始まります。馬英九総統は郝龍斌台北市長、地元のデザインパートナーであるArtech建築事務所とともに着工式に出席する予定です。TPACは新タイプのホールで60メートルの舞台のあるスーパー・シアターがあり、とても柔軟で素晴らしく、都会的な建物と密接につながっています。
1500席の劇場1つと800席の劇場2つで構成されるTPACのデザインは、劇場内での働きを調査した結果がもとになっています。各劇場は波形のガラスに囲まれた中央の金属の立方体につながるかたちを取っていて、舞台裏と機械設備を共有しています。3つの劇場のうち2つが60メートルの舞台をもつスーパー・シアターと繋げて、新たな芸術の実験の場になります。中央の立方体部分が宙に浮いているので、建物の下や建物内部に道路を通すことが可能です。それによって、普段は目にすることが無いリハーサルの風景や技術設備といった舞台裏が見える場へと人々を引き込みます。TPACは、もっと幅広い人々を舞台芸術に誘うと同時に、演劇製作の新しい要素を観衆に体験して貰うことを目指しています。
OMAのプロジェクト主任パートナー、レム・コールハース（Rem Koolhaas）とデイビット・ジアノッテン（David Gianotten）は、マネージング・パートナーのVictor van der Chijsとともに着工式に出席する予定です。また、副主任のアダム・フランプトン率いるTPACチーム全員も着工式に参加する予定で、Artech建築事務所の創設者である建築家のクリス・ヤオ氏、シニア・パートナーで建築家のウィリー・ユー、そしてArtechチーム一同も参加します。
「劇場の柔軟に変えられるので、想像もつかないシナリオや常に刺激的な演劇的実験が可能になります。」とレム・コールハースは語っています。
「TPACは、公演のためのスペースを提供するだけでなく、舞台裏の一部を人々に見せることによって、幅広い人々との関係を築きます。一般の人々は、芸術製作と新しい演劇体験を垣間見ることができるのです。」とデイビット・ギアノッテンは言います。
「デザインの前提は、単なるパーツに組み合わせ以上に3つの劇場を組み合わせることです。同様に、台北市、海外や地元の建築家、エンジニア、そして専門家の間でのコラボレーションが、個々の潜在能力を超えた総合的な結果を生み出しました。」と副主任のアダム・フランプトンは言います。
OMAは、世界24カ国からの135件の応募を破って、2009年1月に台北芸術センターのコンペを勝ち取りました。プロジェクトは2015年の完了が見込まれており、推定建設予算は推定5.4億台湾ドル（約1万4千ドル）を予定しています。
現在、香港と北京のOMA事務所は、北京のCCTVの新本社と深セン証券取引所の今年中の完成に向け監督しており、香港の珠海学院は2013年に完成する予定です。