Erginoglu & ÇalışlarとIND(インターナショナル・デザイン)による、イスタンブールの小学校のための、逆アーチ型ドームの中のスイミングプールの共同計画が、シンガポールで10月3日から5日まで開催される、今年度の世界建築祭における受賞作品の最終候補に挙がっている。
設計者達は、草に覆われた丘陵へ部分的にスイミングプールを埋め込み、その上に鏡面状の屋根を、地面に接する位置まで建設することを提案した。
草に囲まれた屋根は周囲の景観と一体化し、同時にドーム下面の鏡面部分が緑を映し出す。
ドームの内側には3つのプールの設置が提案されている一方で、星形の屋外プールも、メインの建物と並んで設置される予定だ。
プールは、Vehbi Koç財団によって運営されているKoçプライマリースクールのキャンパスに、印象的なエントランスが備えられることを目的としている。
このスイミングプールは、世界建築祭における今年度の世界建築賞の最終候補に挙がっているが、学校側の経費制限により、今はまだ建築されていない。
以下、設計者からの追記
都心から大分離れた場所にあるKoçスクールは、長い間全体的な計画のないまま、敷地内に渡って広がっている。結果、こうした無計画な拡張による困難に直面している。キャンパスの核となる部分を考えてみると、プールの建物は、将来建てられる建築物の、クオリティ面での基準となるようデザインされており、キャンパスの建築面での発展に貢献できるための試みである。
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最初の建物は、キャンパスの新しいエントランスの中心点にあり、その建物はまた、既存の屋外運動場にも隣接している。高さの面で周囲の建物と競合しないように、プールのある建物は部分的に地面に埋め込まれ、傾斜した屋根と、緑に囲まれた四方の風景に繋がっている。
また、逆アーチ型のドームを通常のドーム構造と接続することで、屋外の運動場に緑の観覧エリアを設け、それは同時に、鏡面状のエクステリアによって周囲の景観をより際立たせる、アート作品としても捉えられる。
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このデザインは、その強力な表現によって、近隣の建物と比べて特に際立っている。それは、ハイウェイの入り口にある新しいジャンクションを抜けてキャンパスへ入る際、まず始めに目に入る建物/オブジェとして想定されてきた。それによって、キャンパスの全景に付加価値をもたらす。
プロジェクトタイトル: Vehbi Koç財団の、Koçプライマリースクールのキャンパスの屋内プール
クライアント:Vehbi Koç Vakfı
デザイナー:Ecarch with IND [Inter.National.Design] Hasan Çalışlar, Kerem Erginoğlu, Arman Akdoğan, Felix Madrazo, Alvaro Novas, Hans Larsson, Bas van der Horst, Pablo Roquero, Antonio Goya, Miguel Martins
状況:コンペティションプロジェクト/未建築
場所:トゥズラ/イスタンブール/トルコ
プロジェクト日時:2011年