藤原・室建築設計事務所が設計した、向日にあるこのファミリータイプの家は、大きな垂直のルーバーがプリーツのような外観になっている。
ルーバーのあるファサードは家の南西に面した道路に沿ってカーブしている。2階建ての高さの窓をルーバーの間に配置したことで、壁を通してどこからも光が差し込み、時間の経過に伴ってできる影で室内の表情が変化する。
「太陽の動きを一年中家の中から感じることができます。」と建築家の藤原慎太郎と室喜夫は説明している。
家のエントランスはルーバーの上にあり、1階を主に占める、間仕切りなしのリビングルームとダイニングルームへとつながっている。
この空間の後ろにベッドルームがあり、ほぼダブルベッドで占められているが、スライド式のパーテーションを開けてリビングルームに向かって開放しておくことが出来る。
リビングルーム後方の隅に設置された階段からは一階の子供用の寝室へ行くことができる。床は後方の壁から少し離れたところにあるので、バルコニーから階下を見下ろすことができる。
リビングからは、もう一つの階段がバスルームとトイレに向かって昇っており、さらに昇ると小さなルーフトップテラスがある。
藤原慎太郎と室喜夫は藤原・室建築設計事務所を2002年に立ち上げた。過去のプロジェクトである、床の周りを囲む階段のある、坂の家などはこちら。
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写真撮影:Toshiyuki Yano
以下は藤原・室からの解説。
向日の家
扇形の敷地に建つ一室的な空間のあるスキップフロアの住宅
上記:1階プラン‐クリックして拡大
一年を通して家の中から太陽の動きを感じることができます。東からの日差しは家に差し込み内部に届く前にルーバーにかかります。南からの日差しは住宅の奥まで届くので、シャワーのような線の影ができます。西からの日差しはこの家の壁に反射し吹き抜けの階段の影を映します。
上記:1階の2階のプラン‐クリックして拡大
場所:京都府向日市(日本)
用途:一室的なファミリータイプの住宅
敷地面積:295.67㎡
建築面積:56.36㎡
延床面積:100.19㎡
設計者:藤原慎太郎、室喜夫
設計事務所:藤原・室建築設計事務所
構造:木造
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Above: east elevation
Above: south elevation