数百の翼の回転が見えない風の様子を表しています。これはアメリカのアーティスト、Charles Sowers’の動力学的インスタレーションで、サンフランシスコにあるランドール博物館の正面にあります。
Windswept(風の動き)というタイトルのインスタレーションは、612の回転するアルミニウムの風向計が外壁にはめ込まれています。
一陣の風が吹くと、アルミニウムの翼が一つではなく、それぞれ回転します。一部分の風の流れと方向が相互に影響しあうのを示しています。
「私たちが通常感じる風は、非常に大きな見えない現象の唯一経験していることとなります。」と、Sowersは述べました。「Windsweptはある種の風を感じ取る大きなセンサーの配列で、ランドール博物館のこの地点の風の互いの動きをとらえ、建物のそれぞれ影響する複雑さを表しています。
「私はいつも、普通見ることができない、あるいは気づかない現象を視覚化する器具を作り出すことに関心を持っていました。」と付け加えました。
動力学的インスタレーションはDezeenで最近取り上げた記事があります。 水の表面のように波打つ膜 や 訪れた人が濡れることなく楽しむことができるスタジオがあります。
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写真撮影:Bruce Damonte
風で動く動力学的なWindsweptは正面にあり、空白の壁を観察用の道具に変えました。さらに、風と環境の複雑な相互関係を目に見えるようにしました。
Windsweptは自由に方向を変えることができ、方向を示す612の羽でできており、壁に平行に取り付け、壁を風と建物の間には互いに複雑に作用しているということを見ることができる建築学的なスケールの道具です。風の矢がそれぞれのデータ点として、大きな現象の中にある一部分の流れの方向を示すようにしています。一陣の風が建物を通じて波立ったり、渦巻いたりして、建物と環境の中で風が相互に作用している絶え間なく変わる方向を示します。
私はかねてから通常目にすることがない、あるいは気づかれない現象を見えるようにする器具類を作ることに興味をもっていました。ランドール博物館の場所はサンフランシスコの多くの場所と同じく風と大きく関係を持っている特徴があります。気候上、陸上の風が温かい天候をセントラルバレーから運ぶ一方、沖合の風は有名なサンフランシスコのひんやりする天候を運んできます。
Windsweptはどこにでもある、特に関心を持たれない建築物の外面(劇場の開口部のない壁)を大きなスケールの美的/科学的な機器に変え、この場所と風との相互関係を明らかにしました。私たちが通常感じる風は非常に大きな見ることのできない現象の唯一の標本点です。Windsweptはこの風の標本を並べる大きなセンサーであり、この場所でランドール博物館の建物と風の関係を取り、相互関係の複雑さや構造を明らかにするのです。
Windsweptは高さ20メートル×長さ35メートルです。1940年代の板のような形をしたコンクリートの建物に備え付けられています。全部が壁に取り付けており、同じ量の空気が既存の壁の真ん中に取り付けた換気吸入口に入るようになっています。風の矢印はハンドルの形をした陽極酸化アルミです。矢印の軸は25のパネルで出来ている通常の金属建築パネルシステムに取り付けています。パネルには12×12センチの格子パターンで穴を開け、インスタレーションを建設した人が確実にリベットナットでステンレスの矢印を留めることができるようにしました。パネルを取り付けると、矢印はリベットナットで取り付けることができます。
アーティスト:Charles Sowers Studios, LLC
プロジェクト:Windswept
場所:カルフォルニア州サンフランシスコミュージアムウェイ199、 ランドール博物館
大きさ:横35メートル/ 高さ20メートル
依頼者:サンフランシスコ芸術委員会/ランドール博物館
建築者:Rocket Science
エンジニア:Hom-Pisano Engineers
プロジェクト完成:2010年11月19日