フランス人デザイナーの Mathieu Lehanneur がフランスのマルセイユに建つ城のためにシャンデリアを製作しました。まるでキラキラ輝くロープが天井から吊り下げられているようです。
Mathieu Lehanneur は現代の照明技術を使って新感覚のシャンデリアを創り上げ、18世紀の建築物の贅沢な内装とのコントラストを生み出しています。
城のエントランスホールの中2階の下に、細長いLEDが入ったガラス管が刺さっている姿は、まるで輪になったロープがぶら下がっているようです。
「これはオブジェではありません。照明設備でもありません。これ自体が、エントランスの空間で生きて動き回っているように見える照明なんです。まるで建物に縫い付けられているようです」と Lehanneur は説明します。
リノベーションが行われたボレリー城は6月初旬に開館し、現在は陶器とファッションの装飾美術館(the Musée des Arts Décoratifs, de la Faïence et de la Mode)になっています。
この美術館の開館は、2013年欧州文化首都となっているこの都市で今年行われる数々のイベントの1つです。その他のイベントには、ル・コルビジェの「輝く都市(ラディアント・シティ)」のアパートで行われている Konstantin Grcic の家具のインスタレーションや、ピカピカに磨き上げられた屋根が道行く人を映し出す Foster + Partners のパビリオンなどがあります。
Mathieu Lehanneur は食用パッケージを使った食事を出す丸いバーカウンターや、大きな黒い木からプロジェクターやケーブルがぶら下がっているペントハウス・バー&ナイトクラブといったプロジェクト、何層にもなった大理石をふんだんに使った祭壇のあるロマネスク様式の教会などを手掛けています。
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写真撮影:Vincent Duault
以下はデザイナーによる解説です:
マルセイユのボレリー城を陶器とファッションの装飾美術館として開館するに当たり、Mathieu Lehanneur はエントランスに記念碑的なシャンデリアをデザインしました。「このシャンデリアは天井を交差する照明のロープとして考えられました。照明部分とガラスだけが見えます。これはオブジェではありません。照明設備でもありません。これ自体が、エントランスの空間で生きて動き回っているように見える照明なんです。まるで建物に縫い付けられているようです」とデザイナーは語っています。
印象的な外見をし、照明と特殊効果の間にあるもの。現代的様式の空間を讃える中で、既存の儀礼的な照明は忘れ去られています。1760年に建てられたボレリーの邸宅は、ボレリー一家が友人を招いて休日や祝賀イベントを楽しむ場所でした。Mathieu Lehanneur はこの照明を使って、かつてこのプロバンスの邸宅を吹き抜けたフレッシュな風を取り戻しました。
素材:LED、ホウ珪酸ガラス、発行制御システム
制作エージェント:Eva Albarran & Co