デザインオフィスNendoがスニーカーの有名ブランドPUMA社向けに設計した東京のショールームの室内には、木造の曲がりくねった階段が展示棚として多数設置されている。
このショールームの特徴は、コンクリートの柱にからみつくように配置された木造の階段が、展示棚を構成している点である。
このショールームには、プレスルームとイベント用のスペースも収容されている。
Photographs are by Daici Ano.
以下はデザイナーからの説明である。
Puma House by Nendo
PUMA社向けの新しいショールームが、東京の青山に設計されました。PUMA House Tokyoは、プレスルームとイベント用スペースを収容した類を見ないショールームです。このショールームは、展示会やイベント、さらにフィティングや新商品の発表、また各種のメディアによる情報交換の場としても利用され、貸し出しも可能です。
内装の特色は、何と言っても「つた」のように柱に巻きつきながら這い上がる「階段」状のデザインです。これらの階段は人が登るために存在するのではなく、PUMA社製スニーカーの展示棚としての機能を果たし、スポーツ用品の展示場に相応しい独特な雰囲気を生み出します。
このデザインは、階段の昇降という日常的な運動を強烈にアピールする効果と同時に、スタジアムの階段や演壇を連想される構造によって、PUMA社のスポーツに対する熱意を表すものです。これらの階段は室内に躍動感を生み出し、空間を最大限に利用した立体感溢れる商品棚としての機能と相まって、訪れる人にPUMAの世界を満喫させてくれるのです。