洞窟のような部屋と曲がりくねった中2階を金属板が取り囲んだ空間。アムステルダムにある飲料ブランド、レッドブル新本社です。
モントリオールとアムステルダムの拠点を置くシド・リー・アーキテクチャーが手掛けたこのオフィスは、アムステルダム北部の港に隣接するかつての造船所を改装したものです。
切妻屋根によりオフィスが3つのエリアに区切られ、その一つは鉄パイプと合板で出来た休憩室でDJブースとレコーティングスタジオも併設しています。
The Crash Roomと名前のついたネオンライトの光る休憩室やThe Diveという名のキャンティーンもあります。
他の2つのエリアはレッドブルのロゴなどで飾られたオフィスとワークステーションで、中心には穴の開いたメタルの会議室があります。
トイレには宗教上の人物がDJやカラオケをしている図がモザイクで描かれています。
Dezeen ではFacebook やSkype、Google といった企業の本社も紹介しています。オフィスインテリアに関する記事はこちらからご覧いただけます
Photography is by Ewout Huiber.
以下はシド・リー・アーキテクチャーによる紹介です:
レッドブル・アムステルダム 新本社を公開
シド・リー・アーキテクチャーとシド・リーのアムステルダムのアトリエが他の2つの建築事務所を抑え、レッドブルのアムステルダム新本社の建築を任されました。
同社は、芸術的なストリートカルチャーとエクストリームスポーツの集中している刺激的な場所、アムステルダムの港エリアの北側にオフィスを建設することに合意しました。
そしてこの建築プロジェクトは、時代を超えて来たクレーンと古く使われなくなったロシアの潜水艦に面した、古い遺産のような造船工場で行われることになりました。
企業哲学に合った建築様式
「内部設計にあたり、私たちはレッドブルの企業理念に立ち返ることを目指しました。
そして用途と精神に基づいてスペースを分割しました。それは対立すると同時に補い合う人間の心の2つの面や、理性と直感、芸術と産業、暗闇と光、天使の降臨と野獣…といった2つの異なる視点を暗示しています。」と、シド・リー・アーキテクチャーの主任デザイン建築士兼シニアパートナーであるJean Pellandは語っています。
造船所の内部の隣接する3つのエリアで、建築家たちは、共有スペースからプライベートスペースへのシフト、黒から白へそして白から黒へのシフトといったスペースの二面性の表現に焦点を当てました。
この試みでの私たちの目標は、産業建築物の残忍ともいえるほどの簡素さとレッドブルのパフォーマンスへの神秘的な挑戦とを組み合わせることでした。
様々な意味を持つインテリアの建築様式は、この二重人格ともいえる2つの異なる個性を表現していて、ある時は山の崖の上にいる人を、そして次の瞬間にはスケートボードのスロープを思い起こさせます。
船体を引き裂いたような三角形の山は、セミオープンスペースを作り出していて、そこには橋や中2階があるので、上からも下からもこの空間を垣間見ることができます。
私たちが作る建築物では、明確に定義されているものはありません。すべては理解の問題なのです。
Credits
クライアント:レッドブル・オランダ
建築設計:シド・リー・アーキテクチャー
ビジュアル・アイデンティティー:シド・リー
建築業者:Fiction Factory
家具:2D&W
現地建築事務所(許可):Kamstra Architecten BNA
総合建設請負業者:Jora Vision B.V.
Click above for larger image
Click above for larger image
Click above for larger image
Click above for larger image