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Djuric Tardio設計事務所による「Sticks」

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Sticks by Djuric Tardio Architectes

フランスの設計事務所Djuric Tardioは、パリの公園内に設置する小型の保育園として、大量生産可能な木製のティピー(アメリカ先住民のテント)をデザインした。

Sticks by Djuric Tardio Architectes

木の棒を組み合わせてできた天幕が、それぞれのティピーの3層の円形フロアを取り囲み、円錐の建物を形作っている。

Sticks by Djuric Tardio Architectes

受付とキッチンの設備は1階に設置されて、12人までの子供達の教育と活動のスペースが2階を占め、そしてテラス階がその上に配置される。

Sticks by Djuric Tardio Architectes

設計者は、個々の保育園が安価に生産でき、素早く組み立てられることを意図している。

Sticks by Djuric Tardio Architectes

Dezeenで掲載された、「湾曲したコンクリートの開口部のある保育園」等、他の保育園に関する記事はこちら

以下、設計者からの更なる詳細

「STICKS」は、一組12人の子供達のための、仮設の小さな保育園というコンセプトに基づいている。このアイデアは、パリや都市のエリアで、幼児のための施設の必要性が高まっていることにヒントを得ている。有害な排出物質を使用せずに、自然材料を使用した木材のみで建てられ、持続可能で自然環境の変化に適応できるような最新のテクノロジーを備えている。この保育園はまた、ローコストで大量に生産できるようデザインされている。

この構想は、決定までのプロセスで、古典的で複合的な考え方へと迂回した。それはつまり、経済的、技術的なロジックの「鍵は手の中にある」ということだ。6年間の一時的なライセンスを利用することにより、このような性質のプロジェクトの抑制が認められた法的な規制を回避することが可能となる。

シンプルな都市社会学上の分析から、パリの庭園や公共公園は、かつての城塞の中に均一に配置され、規則的な時間帯に開放され、入り口部分の曲線が、ちょうど保育園の機能性を補えるような形になっていることに気づくことができる。こうしたことから、ロータリー広場や余剰スペースのような、都市部の庭園や公共公園内の使われていない空間に、「Sticks」を設置することが想定された。

この仮設建築の保育園は、工房で大量生産された建築木材を使用する為、短時間で設置が可能で、周辺環境への影響を最小限にとどめ、 建設現場をクリーンに保ち、 素早くもとの状態に戻すことができる。子供達は、公共の広場内での喧噪から離れた時間の中、このような緑に囲まれた空間を満喫する。それは彼らの家のすぐ近くである。

「STICKS」は、保育園の設置スペースに関する要求に対し、直ちに対応できるスマートなシステムであり、それによって子供達は、日中、心おきなく自分たちだけの環境を楽しむことができる。


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