東京にあるこの5階建てのタウンハウスは、日本の建築家、西沢立衛による作品で正面には庭が積み重なっています。
密集した商業地に位置するこの建物は2人の作家による住宅兼事務所となっています。敷地はわずか幅4メートルであるため、この建物をガラスの壁だけにして狭く感じずに、内部のスペースが広く感じるよう設計しました。
「水平平板の鉛直層での構成で壁のない建物を作る、というのが私の最終的な判断でした」と建築士は述べています。
この建物は、4階あるフロアそれぞれの部屋に庭がちりばめられています。植物のスクリーンを作り、通行している人から外観を隠すようにしています。ガラスの壁を越えて、室内を自然から守ります。
「全体は壁のない透明な建物で、日蔭になりがちな場所であるにもかかわらず、日光を最大限受け取る環境を作るためにデザインしました。」と建築士は付け加えました。「すべての部屋に、リビングやプライベート用の部屋、トイレにもそれぞれ庭があるので住んでいる人は外に出てそよ風を感じたり、本を読んだり、夜には涼んだりして日常生活の中でオープンな環境を楽しむことでしょう」
上:平面図 - クリックしてイメージと主要な箇所を拡大
階段はらせん状で建物を上がるように作り、厚いコンクリートの床板に丸い穴を開けて通しています。同じような丸い穴が天井にもあり、高い植物が上のテラスにまで届くことができるようになっています。
上:西・北からの正面図
寝室は2階と4階にあり、打ち合わせや勉強のスペースとはガラスのスクリーンとカーテンで離されています。
西沢立衛は妹島和世と共に経営しているSANAA(サナー)で建築パートナーシップを結んでいます。パートナーで近年完成したのはフランスのルーヴル美術館の新別館があります。一方このスタジオによる別のプロジェクトでは、スイスのロレックス・ラーニングセンター とニューヨークのニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポララリー・アートがあります。DezeenによるSANAAによる建築はこちらをご覧ください。
写真撮影:Iwan Baan