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ハヤシツヨシ氏が手掛ける廃棄瓦を材料にした家具

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ケルン2014:アイントホーフェンのデザイナー、ハヤシツヨシ氏は廃棄されたをカーブした座面として活用し、スツールやベンチのシリーズを制作しました。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

ハヤシ氏は高浜の工場から伝統的な瓦を集めました。高浜は地元の粘土を使った瓦作りの長い伝統を持つ町です。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

日本全国で生産される瓦全体の5%が製造中になんらかの損傷を受けてしまい、その結果毎年6万5千枚もの瓦が埋め立てに利用されています。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

ハヤシ氏は欠けたり割れたりして壊れてしまった瓦のパーツを切り出し、標準化した木のフレームに取り付けます。そのため組み立て用の釘や接着剤は必要ありません。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

「滑らかな曲線を描く(瓦の)形は、人に座りたいという気持ちにさせ、人間工学的に姿勢をまっすぐに保つことができます」とハヤシ氏はDezeenに語っています。

また「製造工程によって瓦は非常に耐久性に優れどんな天候にも対応できるため屋外での使用に適しています」とも語っています。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

「日本の屋根瓦は摂氏1200度以上で焼成されるので、だいたい約800度前後で焼成されるヨーロッパのタイルよりも固いのです。椅子一脚で体重120キロの人まで支えることができます」とハヤシ氏は語ります。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

捨てられた瓦の多様な質感や色などの特色に魅せられ、ハヤシ氏はこの瓦の新しい機能を探すことにしました。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

「燻された屋根瓦には表面に年月を重ねた風合いが出て、施釉業者が顧客に瓦を見せると捨てられて、また新たな色が作られます」とデザイナーは語ります。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

木製のフレームは、1つの椅子として使うこともできる他、組み合わせて脚の高さの違う長いベンチにすることもできます。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

ハヤシ氏は昨年デザイン・アカデミー・アイントホーフェンを卒業し、12月にこの街に自分の事務所を開いたばかり。欧州や日本の工場から出た様々な廃棄物を活用する可能性を探求するプロジェクトを手掛けています。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

「僕の一番の夢は世界各国の工場と協力して、自分のデザイン理念を応用して独自の価値観や廃棄物の産地を提案して行くことなんです」とハヤシ氏は語っています。

Furniture made from waste tiles by Tsuyoshi Hayashi

カワラプロジェクトはケルン国際家具見本市(imm cologne)の[D3]デザインタレントエキシビションの1点として展示されました。

今年の[D3]コンテストは、伝統的なシェーカースタイルのペグボードを基にした壁掛けレールが優勝しました。ケルン国際家具見本市はケルンメッセ・エキシビションセンターで1月19日まで開催されていました。


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