カニエ・ウェストの最初の短編フィルムが、観客を7つの映画スクリーンで囲み、ピラミッドの形にデザインされた中で上映されました。建築設計事務所OMAによりデザインされたもので、昨日、フランスのカンヌ国際映画祭でのことでした。
Cruel Summer(残酷な夏)という名前のこの映画はカタールで撮影され、特にこのスクリーンで見るように合わせて7つのカメラを使いました。
仮設のパビリオンはカンヌの状況やピラミッドの基礎となる地中海が見えるように、地上に持ち上げられました。一方、観客は階段状の座席に座り、スクリーンの世界に没頭します。
本日、別の映画の上映があります。映画祭は5月27日まで続きます。
Dezeenでは近年、多くのOMAの業務を特集してきました。その中にはシチリア島の古代野外劇場のステージセット や ニューヨーク州北部の元劇場を上演のための施設に変換する計画もあります。
Dezeenではまた、レム・コールハスがモスクワにある「The Garage Center for Contemporary Culture」の紹介をしている動画と北京の中国中央電視台本部建物の完成も取り上げています。
OMAについてのDezeenの記事はこちらをご覧ください。
写真撮影:Philippe Ruault、イメージはOMAの厚意により転載しております。
OMAからの詳細な情報は以下の通りです:
OMAによるカニエ・ウェストのため「Seven-screen pavilion」、カンヌ国際映画祭にて公開
OMAがデザインしたカンヌ国際映画祭での仮設のパビリオンが本日、カニエ・ウェストの初映画「Cruel Summer」上演と共にオープンしました。このパビリオンは重松象平がマイケル・ロックと共同でデザインし、ツーバイフォー工法で、地上から持ち上がった形で内部には7つの映画スクリーンが入っています。この建物はウェストの創作チーム、Dondaにより発案されました。
このパビリオンは観客が映画比率(17’ x 17’, 17’x30’’)の7つのスクリーンが特徴であるこの劇場に没頭するようにデザインされています。7つのスクリーンで見るように合わせてカタールで撮影したCruel Summerはこの空間を想定していました。スクリーンへの映写が集まり、スクリーンの配置を通して観客を包むようにしているのです。
パーム・ビーチ沿いにあるこのピラミッドの屋根はカンヌと地中海の全背景が広がり、レッドカーペットの上にいるように取り囲んでいます。映画ファンはピラミッドの中をずっと続いているレッドカーペットに沿って、200席の広さがある観客席にのぼります。OMAはカンヌを基盤とした制作チームAr’Sceneと共同デザインし、三角形の鉄枠を最大限に利用し、パビリオン独特の技術的要件に対応するようにしました。
「ピラミッドは、この建物自体をカンヌから出てくる白いイベント要素とは少しばかり区別している一方、複数のスクリーンや音声や映写のインスタレーションを吊り下げることが可能な構造になっています。」と、共同管理者である重松象平はコメントしています。「この試作品で新しい映画のような経験を、他の独創的な要素での共同開発に関わることができ、非常に楽しみです。」
このプロジェクトはOMAのニューヨーク事務所の外で、建築士Oana StanescuがDonda and 2×4社と共同で作成していたプロジェクトでデザインしたものでした。パビリオンは5月24日、25日の2日間、一般上映されます。